アルマ計画 世界最大の電波望遠鏡 天体の観測に成功(毎日新聞)
日米欧などが南米チリのアタカマ砂漠で建設中の世界最大の電波望遠鏡「ALMA(アルマ)」計画で、標高5000メートルの山頂に設置したパラボラアンテナ3台が同じ天体の観測に成功した。国立天文台が5日、発表した。アンテナは年内に16台まで増やし、12年の本格運用を目指す。
アルマ計画は約20カ国が参加。約270平方キロの広さに66台以上の高性能パラボラアンテナを並べ、1台の巨大な望遠鏡として宇宙からの微弱電波をとらえる。
今回の試験は完成までの過程で最も重要な段階とされ、直径12メートルのアンテナ3台で同時に遠方の明るい銀河(クエーサー)を観測し、信号を合成した。井口聖・東アジア・プロジェクトマネジャーは「大気の揺らぎを取り除くことができ、システムが安定していることが実証された。安心して次のステップに進める」と話す。【須田桃子】
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